宮部みゆきさんの「幻色江戸ごよみ」


江戸の怪異譚と
人情ばなしを四季折々にたどる
ミヤベ・ワールド新境地!
       ~帯紙より~



幻色江戸ごよみ

内容(「BOOK」データベースより)

盆市で大工が拾った迷子の男の子。
迷子札を頼りに家を訪ねると、父親は火事ですでに亡く、
そこにいた子は母と共に行方知れずだが、
迷子の子とは違うという…(「まひごのしるべ」)。

不器量で大女のお信が、評判の美男子に見そめられた。
その理由とは、あら恐ろしや…(「器量のぞみ」)。

下町の人情と怪異を四季折々にたどる12編。
切なく、心暖まる、ミヤベ・ワールドの新境地!




第一話 鬼子母火
 火が出たのは師走の二十八日の夜・・・
 燃えているのは神棚だった。

第二話 紅の玉
 佐吉の元へ訪れた侍が、紅珊瑚の玉を差し出し
 「これを使って銀のかんざしをこしらえてもらいたいのだ。」
 豪華なかんざしは職人としても作ってみたい…
 でもお縄になってしまうのでは?と、佐吉は躊躇した。
 
第三話 春花秋燈
 この二つの行灯、どっちも曰くつきの品物でして
 私がその曰くを話してお聞かせしましょうよ。

第四話 器量のぞみ
 お信は馬鹿にされていると思った。
 お信はちゃんと自分でも承知している。
 あたしは醜女だと。大女だと。

第五話 庄助の夜着
 古着屋で夜着を買った庄助は妙に嬉しそうだった。
 いつもは無口な庄助が、うまい買物だったと悦にいっている。
  
第六話 まひごのしるべ
 市兵衛が差配をつとめる長屋のつやが迷子をつれてきた。
 その子が下げていた迷子札を頼りに訪ねたら
 三年前に火事で父親は死に、母子は行方知れずだという…。
 
第七話 だるま猫
 火消しの男を間近に見、文次は決めたのだ。
 「大人になったら火消しになるんだ、と。」

第八話 小袖の手
 「つくも神」というのはね、家の中で使っている道具が
 長いこと使われているうちに生き物のように精気を帯びることがある
 それを差して呼ぶ言葉なんだそうだ。

第九話 首吊り御本尊
 奉公が辛くて逃げ出した捨松
 しかしすぐに連れ戻されてしまった。
 大旦那さまがお呼びだよ―と伝えられたのは
 連れ戻されてから数日後のことだった。
 
第十話 神無月
 毎年神無月にただ一度だけ押し込みを働いて
 あとの一年はなりをひそめている― 
 そんな律義な賊はどんな野郎だ?不思議でしょうがない。

第十一話 侘助の花
 「実はね質善さん。あたしに隠し子ができちまったんです」
 とっさについた出任せが仇になり、
 「あたしがその生き別れになった娘だよ」と、女が名のり出てきたという。

第十二話 紙吹雪
 たもとから取り出した細かな紙きれは、ぎんの手を離れると
 たちまち風に乗って舞い落ちる。あとから、あとから。



江戸の市井の人々の生きざまを描く短編集。
四季折々の風物を背景として描かれる十二の不思議な物語。

宮部さんの描く日常と異界の境界は不思議の吹き溜まり!?

その不思議を生みだしているのは、人の心の隙間に入り込んだ
正気と狂気、人の持つ強靭さと残酷さ、美醜に振り回される人の愚かさ
優しさと哀切、怪異に搦め取られた寂しい人々、等々。

読後の感想は、僅かですが心温まる場面もありました。が、
切なさ、侘びしさが主の物語が多かったです。
でも、宮部ワールド充分楽しむことができました。




テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_11_19




宮部みゆきさんの「蒲生邸事件」


『永遠に消えることのない、過ぎ去った時の痕跡。』

二・二六事件で蜜室と化した帝都。
緊迫の4日間に起こる謎の殺人。
稀有の物語作家・宮部みゆきが放つ長編作!

この国はいちど滅びるのだ_長文の遺書を残し
陸軍大佐・蒲生憲之が自決を遂げたその日
時の扉は開かれた。

雪の降りしきる帝都へ、
軍靴の音が響く二・二六事件のただなかへ
ひそかに降り立った時間旅行者。

なぜ彼は“この場所”へ現れたのか。
歴史を変えることはできるのか。

戦争への道を転がり始めた“運命の4日間”を舞台に展開する
極上の宮部ミステリー!     ―「帯紙」より―





蒲生邸事件

内容(「BOOK」データベースより)

予備校受験のために上京した受験生・孝史は、
二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。

間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、
そこはなんと昭和十一年。

雪降りしきる帝都・東京では、
いままさに二・二六事件が起きようとしていたー。
大胆な着想で挑んだ著者会心の日本SF大賞受賞長篇。



10年ほど前に読んだ本ですが、久々に図書館で借り再読しました。

「蒲生邸事件」、恩田陸さんの『ねじの回転』と同じく
二・二六事件前後にタイムトラベルした人物を描いている近代史SF
同じテーマの内容で、ここまで違う面白さを体験させてもらえ
作家ってホント凄い!って唸らされてしまった作品でした。
2作品ともとても面白かったです(^_^)v

今までに、宮部作品、恩田作品、合わせて100冊ほど読んでいますが
再読したいと思っている本がかなりあり…しかし
未読の読みたい本も沢山あるので、なかなか再読ができませんでした…^_^;
でも本作「蒲生邸事件」を久々に読み二度目の面白さはまた違ったので
1ヶ月に一冊のペースで再読できたらいいかな?と思っています。
次は何を再読しようかな(?_?)



テーマ : オススメの本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_10_25




宮部みゆきさんの「ペテロの葬列」


今多コンツェルン会長室直属・グループ広報室に勤める杉村三郎はある日、
拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇。

事件は3時間ほどであっけなく解決したかに見えたのだが―。

しかし、そこからが本当の謎の始まりだった!

事件の真の動機の裏側には、日本という国、
そして人間の本質に潜む闇が隠されていた!

あの杉村三郎が巻き込まれる最凶最悪の事件!?

息もつけない緊迫感の中、物語は二転三転、そして驚愕のラストへ!
                       ~帯紙より~



ペテロの葬列 BOOK

あらすじ(「エルパカBOOKS」より)

『誰か』『名もなき毒』に続く杉村三郎シリーズ、待望の第3弾!

今多コンツェルン会長室直属のグループ広報室に勤める
杉村三郎が主人公の現代ミステリー!

杉村はある日、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇。

警察の突入そして突然の拳銃の暴発で犯人は死亡、
人質は全員無事に救出され、
3時間ほどであっけなく事件は解決したかに見えたのだが―。

しかし、そこからが本当の謎の始まりだった!

そのバスに乗り合わせた乗客・運転手のもとに、
ある日、死んでしまった犯人から慰謝料が届く。

なぜすでに死んでしまった、
しかも貧しいはずの老人から大金が届いたのか?

そしてそれを受け取った元人質たちにも
さまざまな心の揺れが訪れる。

警察に届けるべきなのか?それとも・・・?

事件の真の動機の裏側には、日本という国、
そして人間の本質に潜む闇が隠されていた!

果てしない闇、そして救いの物語!




ドラマ化されました!


ペテロの葬列 ドラマ

あらすじ(「wikipedia」より抜粋)

今多コンツェルン会長室・直属グループ広報室に勤める杉村三郎は、
編集長の園田瑛子と広報誌の取材で房総の町を訪れた帰り道、
拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇する。

運転手を含め、乗客は男女合わせて7人。

老人は「警察を呼んでください」と意外な指示を出した上で、
人質全員に「後で慰謝料をお支払いします」と謎の提案をする。

そして老人は自らが「悪人」と称する3人の人物達を連れてくるように
要求するが、事件は3時間というあっけなく短い時間で解決することとなる。




(CAST)
杉村三郎⇒小泉孝太郎さん

杉村菜穂子⇒ 国仲涼子さん

今多嘉親⇒平幹二朗さん

園田瑛子⇒室井滋さん

間野京子⇒長谷川京子さん

手島雄一郎⇒ムロツヨシさん

橋本真佐彦⇒ 高橋一生さん

井手正男⇒千葉哲也さん

田中雄一郎⇒峰竜太さん

柴野和子⇒青山倫子さん

坂本啓⇒細田善彦さん

前野メイ⇒清水富美加さん

迫田とよ子⇒島かおりさん

謎の老人⇒長塚京三さん

早川多恵⇒冨士眞奈美さん





TBSの2014年7月期『月曜ミステリーシアター』にて放送されました。

ドラマを毎週欠かさずに観ていたので、内容は知っていたのですが
宮部さんの言葉で紡がれた原作はとても味わい深く
最後まで楽しませてもらいました。

原作「ペテロの葬列」を読みながらも、
杉村夫妻は小泉孝太郎さん、国仲凉子さんが登場!?
まるでTVを観ているようで面白かったです。
原作をほぼ忠実にドラマ化されていました。





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_08_18




宮部みゆきさんの「荒神」


山は飢え、怒っている

東北小藩の山村が一夜にして壊滅する

“怪物”はなぜ現れたのか?
北の民はどう立ち向かうのか?


恐ろしいのに、なつかしい
当代一の物語作家、真骨頂!
         ~帯紙より~



荒神

内容(「BOOK」データベースより)

時は元禄、東北の山間の仁谷村が一夜にして壊滅状態となる。
隣り合う二藩の因縁、奇異な風土病を巡る騒動…
不穏さをはらむこの土地に“怪物”は現れた。

仁谷擁する香山藩では病みついた小姓・直弥や少年・蓑吉らが、
香山と反目する永津野藩では専横な藩主側近の弾正や
心優しきその妹・朱音らが山での凶事に巻き込まれていく。

恐るべき怪物の正体とは?交錯する北の人々はそれぞれの力を結集し、
“災い”に立ち向かう!




(目次)
序 夜の森
  ―先に行け!小平良様を登ったら、滝沢へ下りろ!
  蓑吉を番小屋から追い立てるとき、じっちゃんが大声でそう叫んだ。

第一章 逃散
  「実は、北二条の仁谷村で逃散があった―らしい」
  「また曽谷弾正の仕業じゃないか」

第二章 降魔
  直弥は困惑した。薬師如来像の足元に何かを治める。
  それはまさに、御仏の御力によって、何らかの悪しきものを
  封じていただくということだろう。

第三章 襲来
  「あれ…変ですがぁ」
  加介が「変だ」という場所は、確かにちょっと変わっていた。

第四章 死闘
  「もっとよく見ろ。目の奥に焼きつけろ。あれがどう動くのか、
   どんなことをするのか、何ができるのか、覚えておけ」
  やじの強い言葉に、直弥の心が萎えた。

第五章 荒神
  すぐ脇で、馬に揺られる曽谷弾正。
  ここにも怪物がいると、蓑吉は思った。

結 春の森
  蓑吉はハナを引いて、小平良山の山道を登っている。
  木陰から、すうっとやじが現れた。
  二人はこれから妙高寺に行き、大平良山に登る。




『序 夜の森』での得体のしれない恐怖、それは何者なのか?
導入の摑みは流石宮部さんです!
序章から、一気に物語の世界へと惹きこまれました。

中盤までは、物語の背景、人物設定を理解する為
かなりゆっくりと読み進めていましたが
中盤を過ぎたあたりから、もう止まらない
映画を観ているような迫力で物語が迫ってくる
…直視出来ない場面も…(映像じゃなくて良かった)

これぞ正しく、エンターテイメント!
最後の頁まで楽しませてもらいました。

本書で描かれていたのは、人の業が招いた災い
読みながら、『もののけ姫』を思い浮かべていましたが
『もののけ姫』では、人の業が自然破壊をし
「荒神」の方は、利己的な怨みの業が人を喰う
その業の対極に立つ朱音はどうなる…!?

ネタバレになってしまうので、これ以上は書けません…^_^;






テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_07_30




宮部みゆきさんの「桜ほうさら」


まっすぐな笙之介は、
初めての恋や挫折を経験して
人間的成長をとげていく。

「嘘というものは、釣り針に似ている。
 釣り針の先には、それでも抜こうと思うと、さらに深く人を傷つけ
 己の心も抉ってしまう。だから、つまらぬことで嘘をついてはいけない。
 嘘は、一生つきとおそうと覚悟を決めたときだけにしておきなさい」
―父の言葉が鮮やかに蘇った。 ~帯紙より~



桜ほうさら book

内容(「BOOK」データベースより)

父の汚名をそそぎたい。そんな思いを胸に秘めた笙之介は…。

人生の切なさ、ほろ苦さ、人々の温かさが心に沁みる物語。





ドラマ版「桜ほうさら」


桜ほうさら DORAMA

内容(「NHK」より)

賄賂を受け取ったという、
身に覚えの無い罪を着せられ切腹した父の汚名をすすぐため、
江戸深川で長屋暮らしを始めた若侍・古橋笙之介。

田舎者のお人好しで、からきし剣の弱い笙之介が、
個性は強いが情に厚い江戸の人々に助けられながら、
父とまったく同じ筆跡の偽文書を作った犯人捜しに、江戸の町を奔走する。

笙之介は、桜の化身とも言うべき謎の女性・和香と出逢い
解決の糸口をもらう・・・



(CAST)

古橋笙之介⇒玉木宏さん

和香⇒貫地谷しほりさん

古橋勝之介⇒橋本さとしさん

かなえ⇒萬田久子さん

村田屋治兵衛⇒六角精児さん

代書屋⇒武井壮さん

古橋里江⇒市毛良枝さん

古橋宗左右衛門⇒桂文珍さん

梨枝⇒高島礼子さん

押込御免郎⇒風間杜夫さん

坂崎重秀⇒北大路欣也さん


原作⇒宮部みゆきさん
脚本⇒大森美香さん
音楽⇒佐藤直紀さん


先にドラマを観ていたので、内容は知っていたのですが
小説「桜ほうさら」、新鮮な気持ちで読めました。

登場人物の語り口や、仕草の描写等、とても丁寧に描かれ
ドラマとはまた違った表情を見せてくれました。
名探偵!?和香は、原作の方がキャラが立っており
そして笙之介も、原作の方が初々しく、お人よし度が強調されていました。

宮部さん、市井の人々を描くことにかけては天下一ですね
人情味溢れる時代劇を存分に楽しむことができました(*^_^*)







テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_07_09




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