恩田陸さんの「ブラックベルベット」


すべてが、鮮やかに一転する瞬間!
この恩田マジックを見逃すな

東西文化の交差点・T共和国。
この国で見つかった、全身に黒い苔の生えた死体。
入国後に消息を絶った、気鋭の女性科学者。

ふたつを結びつけるのは、想像の域を超えたある事実だった―。
                    ~「帯紙」より~




ブラック・ベルベット

内容紹介(「双葉社」より)

外資製薬会社に身を置く凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。
ある博士の捜索を依頼されてT共和国にやってきたが、
博士は殺されてしまう。

一方、この国では全身を黒い苔で覆われて死んだ人間がいるらしい。
ビジネスで滞在中のかつての恋人・橘は不穏な行動を見せる。
恵弥が想像だにしない、これらの背景に存在するものとは――?



本書は、神原恵弥シリーズの3作目です。
ちなみに1作目は『MAZE』、2作目は『クレオパトラの夢』
2作品ともだいぶ前に読んだので詳細は覚えていないのですが…^_^;
ブログにまだUPしていなかったので紹介したいと思います。



シリーズ第一作『MAZE』


MAZE

内容(新装丁版より)

アジアの西の果て、荒野に立つ直方体の白い建物。
一度中に入ると、戻れない人間が数多くいるらしい。

その「人間消失のルール」を解明すべくやってきた男たちは、
何を知り得たのか?

人間離れした記憶力を持ち、精悍な面差しながら女言葉を繰り出す
魅惑の凄腕ウイルスハンター・神原恵弥を生み出したシリーズ第一弾





シリーズ第二作『クレオパトラの夢』


クレオパトラの夢

内容(「BOOK」データベースより)

シリーズ第一作「MAZE」で非凡な才能を見せた神原恵弥。
その彼が北国のH市を訪れた。

不倫相手を追いかけていった双子の妹の和見を連れ戻すためだが、
もう一つ重大な目的があった。

それはH市と関係があるらしい「クレオパトラ」と呼ばれるものの
正体を掴むこと。
人々の思惑や駆け引きが交錯するなか、恵弥は何を知ったのか。

粉雪舞う寒空に広がる、恩田陸の無限のイマジネーション。





神原恵弥シリーズとなっている3作品ですが
舞台となる場所や背景、ストリーに関連性がないので
バラバラな順序で読んでも大丈夫(^_^)v

『MAZE』は読み始めがSFホラー的な展開で始まり
カナダ映画『CUBE』を彷彿とさせ怖かったのですが
結末は思っていたほど怖くなく、恩田さんらしく纏めていました。
キャラが際立っていた恵弥に惚れこんだのを覚えています(^^)

本書「ブラック・ベルベット」での恵弥は少し年取った?
カッコイイというよりは、さらにお姉キャラに磨きをかけ
変わらずいい味出していました(^^)

「ブラック・ベルベット」とても面白かったのですが、
ラストは好みが分かれるかな?

もっとドロドロとした国際的な陰謀でいくのかと思っていたので
やや肩透かし…でもこのエンディング、かなり好きです(^_-)-☆




テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_01_04




恩田陸さんの「EPITAPH東京」



「あなただけにお教えします。
 あなたは僕と同じようにこの街の秘密を探している、
 いわば同志ですから。」

吸血鬼に導かれ、
東京を彷徨う“筆者K”

街の秘密を支配する死者たちの記憶とは?

東京にふさわしい墓碑銘とは何か。
           ~帯紙より~




EPITAPH東京

内容(「BOOK」データベースより)

東日本大震災を経て、東京五輪へ。

少しずつ変貌していく「東京」―。

その東京を舞台にした戯曲「エピタフ東京」を書きあぐねている“筆者”は、
ある日、自らを吸血鬼だと名乗る謎の人物・吉屋と出会う。

吉屋は、筆者に
「東京の秘密を探るためのポイントは、死者です」と囁きかけるのだが…。

将門の首塚、天皇陵…
東京の死者の痕跡をたどる筆者の日常が描かれる「piece」。

徐々に完成に向かう戯曲の内容が明かされる作中作「エピタフ東京」。

吉屋の視点から語られる「drawing」。

三つの物語がたどり着く、その先にあるものとは―。

これは、ファンタジーか?ドキュメンタリーか?

「過去」「現在」「未来」…一体、いつの物語なのか。

ジャンルを越境していく、恩田ワールドの真骨頂!!




本書を読んだ感想は、まず一言 “装丁&構成にビックリ!”

色つき頁は企画物としては面白いアイデアだと思いますが
私の視力では少々読みづらく…
おもわず読み飛ばしてしまいたい衝動に…^_^;
でもちゃんと全ての頁を(ガンバッテ)読み切りましたよ!

内容は、フィクションとリアルが混在しているので
どうにもつかみどころのない不思議な物語

著者の記憶の断片を切り取り
物語のピースに無理やり張り付けた印象でした。

(一つ一つのピースに描かれているエピソードが
 私が昔読んだ本や、随分前に観た映画、etc...出てきたので
 懐かしく、興味深かった。)

挿入されていた写真や挿絵も面白かったです(^_-)-☆

ただ恩田陸さんの小説を読み慣れていない方には
あまりお薦めできないかな・・・
先に恩田さんの小説を充分に楽しんだ後
本書を手にした方がいいのでは!?そう思います。




テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_09_11





恩田陸さんの「土曜日は灰色の馬」



『顔は見えないけれど
 おはなしの神様は
 確かにいる__』


『小説は作りものだし、
 読者の苦しみを肩代わりはできない。
 だが、私たちにそっと寄り添って、
 私たちが一人っきりではないことを
 今も教えてくれているのだ。
…本文より
               -帯紙よりー


恩田さんの小説は、ジャンルに関係なく
エンディングがはっきりとしない終わり方?の
作品が多いのですが
(今まで私が読んだ恩田作品は、ほとんどそうかも!?)
本書の中で、そのことにも触れていましたよ


『説明したり理由を考えたりするよりは、
 現象の醸し出すざわざわ感や
 得体のしれぬ宙ぶらりんの感覚を描くことが目的であり、
 原因と結果よりは過程と雰囲気が大事。
 「怖さ」そのものよりも、「怖さ」の一歩手前の 
 不穏な空気感を描きたいのだ。』

以上の言葉は、
ジャック・フィニイを紹介している「空豆の呪い」の中で
自信のサスペンス感覚はフィニイに近いような気がする。
というくだりで語っている文の抜粋です。

なるほど…納得。



土曜日は灰色の馬

内容紹介(「晶文社」より)

ホラー、SF、ミステリーなど、
さまざまなジャンルの物語を書き分け、
多くの読者を魅了し続ける小説家・恩田陸

汲めども尽きぬ物語の源泉はいったいどこにあるのだろうか? 

ブラッドベリにビートルズ、松本清張や三島由紀夫まで、
恩田さんが大好きな本・映画・漫画などを奔放に語る、
ヴァラエティに富んだエッセイ集。




本書を読んだことで、なぜ私が恩田作品に惹かれるのか
少しだけ分かったような気がします。

恩田さんが少女時代に読んでいた小説や漫画が
私の読書(漫画)履歴と重なっている!?

恩田さんの膨大な読書量と私の読書量を
到底比べることはできないので
ほんの一部の趣向が重なっていただけなのですが…^_^;

萩尾望都さんやレイ・ブラッドベリに傾倒しているところ等
ホント共感できました。

本書では、本以外にも映画の紹介もあり
最後までとても興味深く読むことができたエッセイ集です。





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_03_21




恩田陸さんの「月の裏側」



恩田さんのホラーは、じわじわとくる怖さというのか
恐怖とい名の氷で、するりと首を撫でられたような?
そんなゾクットする不気味な物語

でもどこか懐かしく郷愁を感じさせられる…
たんなるホラー小説では終わらない!?

“郷愁の傑作ホラー”と帯に記してあるのも頷けます。



月の裏側

内容(「BOOK」データベースより)

九州の水郷都市・箭納倉。

ここで三件の失踪事件が相次いだ。

消えたのはいずれも掘割に面した日本家屋に住む老女だったが、
不思議なことに、じきにひょっこり戻ってきたのだ、
記憶を喪失したまま。

まさか宇宙人による誘拐か、
新興宗教による洗脳か、それとも?

事件に興味を持った元大学教授・協一郎らは
“人間もどき”の存在に気づく…。




ずいぶん昔にみたアメリカ映画
『SF/ボディ・スナッチャー』を思い出しました。


何者かに、しらずしらずのうちに浸食されていく恐怖
周りの誰もが信じられず追い込まれていく…

本書では水が媒体していました
だから余計に怖くて
水無しじゃ生きていけませんものね…^_^;




テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
 2015_02_03




恩田陸さんの「麦の海に沈む果実」


水野理瀬シリーズ『黄昏の百合の骨』を先にUPしたので
紹介が前後してしまいましたが…^_^;


本書「麦の海に沈む果実」を読んでいると
萩尾望都さんの「小鳥の巣」を思い浮かべてしまう。
内容はまるで違うのですが
物語に流れる空気が似ているんですよね。

恩田作品の、この空気感に嵌まってしまったので
幻想的でミステリアスな恩田ワールドを
最後の頁まで存分に楽しむことができました。



麦の海に沈む果実

内容(「BOOK」データベースより)

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。

二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。

生徒を集め交霊会を開く校長。

図書館から消えたいわくつきの本。

理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?

この世の「不思議」でいっぱいの物語。





そうだ、あの詩のことがあった
作者不詳の図書館の百科事典に挟んであった詩。
…中略

『麦の海に沈む果実』

わたしが少女だったころ、
わたしたちは灰色の海に浮かぶ果実だった。

わたしが少年であったころ、
わたしたちは幕間のような暗い波間に声もなく漂っていた。

開かれた窓には、雲と地平線のあいだの梯子を登っていく
わたしたちが見える。
麦の海に溺れるわたしたちの魂が。

海より帰りて船人は、
再び陸(おか)で時の花びらに涼む。

海より帰りて船人は、
再び宙(そら)で時の花びらを散らす。

              ~序章より抜粋~


冒頭の始まり方も、お洒落で
一気に物語の世界へと惹き込まれていきました。


水野理瀬シリーズ、下記の順に読んでしまったので

1『図書室の海~睡蓮』…2002年
2『黄昏の百合の骨』…2004年
3『三月は深き紅の淵を』…1997年
4「麦の海に沈む果実」…2000年
5『朝日のようにさわやかに~水晶の夜、翡翠の朝』…2013年
水晶の夜、翡翠の朝は『殺人鬼の放課後』にも収録…2002年

今度長い休みの時にでも?出版順に再読したいですね(^^)





テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
 2015_02_02




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