「トットちゃんとトットちゃんたち」


黒柳徹子さんの「トットちゃんとトットちゃんたち」です。


いつもは小説・映画等を紹介しているのですが、
今回は、ユニセフ親善大使でもある黒柳徹子さんの
「トットちゃんとトットちゃんたち」を紹介したいと思います。

本書は、アフリカ、アジアなどの途上国を
毎年欠かさず訪問していた黒柳さんだからこそ書けた本。
渾身のドキュメンタリーです。


私が会った子どもたちは、みんな可愛かった。

笑ってる子ども、ふざけてる子ども
赤ちゃんを、おんぶした女の子
さかだちを自慢そうに見せてくれた男の子
いっしょに歌ったこども、どこまでもついてきた子ども
いろんな子どもたちに、会った。

そして、両親や姉兄を目の前で殺された子ども
ゲリラに腕や足を切り取られた子ども
親が蒸発し、小さい弟や妹を残された女の子
呆然としてた男の子
家も学校も、すべて破壊されてしまった子ども
難民キャンプを、たらいまわしにされている孤児たち
家族を養うため売春する子ども。

だけど、だけど、そんなひどい状況のなかで
自殺をした子どもは一人もいない、と聞いた。

希望も何もない難民キャンプでも、一人もいないと。

私は、ほうぼうで聞いて歩いた。

「自殺した子はいませんか?」

「一人もいないのです」

私は、骨が見えるくらい痩せて、
骸骨のようになりながらも
一生懸命に歩いている子を見ながら
一人で泣いた。

(日本では子どもが自殺しているんです)

大きい声で叫びたかった。

こんな悲しいことがあるでしょうか。

豊かさとはなんなの?

私がいろんな子どもに会って
日本の子どもに伝えたかったこと。

それは、もし、この本の中に出てきた
発展途上国の子どもたちを
「可哀想」と思うなら、「助けてあげたい」と思うなら
いま、あなたの隣にいる子どもたちと
「いっしょにやっていこうよ」と話して。

「みんなで、いっしょに生きていこう」と、手をつないで。

私の小学校、トットちゃんの学校には
体の不自由な子が何人もいた。

私のいちばんの仲良しは、
ポリオ(小児マヒ)の男の子だった。

校長先生は、一度もそういう子どもたちを
「助けてあげなさい」とか、
「手をかしてあげなさい」とか
言わなかった。

いつも言ったことは
「みんないっしょだよ。いっしょにやるんだよ。」

それだけだった。

だから私たちは、何でもいっしょにやった。

誰だって友だちがほしい。肩を組んでいっしょに笑いたい。

飢えている子どもだって、日本の子どもと
友だちになりたいと思ってるんですから。

これが、みなさんに、私が伝えたかったことです。
(『最後に』本文より)


トットちゃんとトットちゃんたち BOOK

(著者からのメッセージ)「講談社」より

この本を、私がユニセフの親善大使になった1984年から、1996年までの13年間に、栄養失調や、感染症、
また内戦や戦争に巻きこまれながら、愚痴もいわず、
大人を信じて死んでいった1億8000万人の、
小さな子どもたちの魂に捧げます。

私は小さいとき、トットちゃんと呼ばれていました。

初めて、ユニセフの親善大使になって
タンザニアに行ったとき、スワヒリ語で、
子どものことを「トット」というのを知りました。

こんな偶然があるでしょうか。私の小さいときの呼び名が、
アフリカでは、「子ども」という意味だなんて。――
                  (「題名について」より)



黒柳さんが、ユニセフ親善大使として
見聞きしたことを纏めている、とても意味深い本です。

1997年に出版され、当時大ベスト・セラーになり
メディアにも大きく取り上げられていました。

以前は特別番組を組んで、テレビでも黒柳さんの
ユニセフ親善大使活動の様子を放送していたのですが
数年前にも『徹子の部屋』で、視察報告されていました。
今はどうなんでしょう!?


本書は、16年前に読んだ本なのですが、
今でも読んだ後の衝撃は忘れません。

是非多くの方々に、
特に子どもたちに読んでもらいたい本です。






テーマ : ノンフィクション    ジャンル : 本・雑誌
 2014_02_17


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