「あの空の下で」



吉田修一さんの「あの空の下で」


今、あなたはどこにいますか。
何をしていますか…。

山元周五郎賞・大佛次郎賞作家が描く「あの人」の記憶

ANA機内誌『翼の王国』連載 ~帯紙より~




あの空の下で

内容(「BOOK」データベースより)

初めて乗った飛行機で、少年は兄の無事を一心に祈っていた。

空は神様に近い分、願い事が叶う気がして―。

機上で、田舎の駅で、恋人が住んでいた町で。

ささやかな、けれど忘れられない記憶を描いた12の短編と、
東南アジアから北欧まで、
6つの町で出会いをつづったエッセイの詰め合わせ。

ANAグループ機内誌『翼の王国』人気連載をまとめた、
懐かしくいとおしい、旅情を誘う作品集。




1『願い事』
飛行機の中で兄の無事を祈ったことを、圭介は誰にも言わなかった。
考えてみれば、それ以来、飛行機に乗ると、圭介は願い事をしてしまう。

2『自転車泥棒』
…その日、会社で嫌なことがあった。自分でも大人げないと思うのだが、
総合職で入社した一年後輩の男性社員に「資料の作り方がなっていない」と
大勢の前で注意され、あまりの悔しさに
「どうせ私は一般採用の事務員ですから」と言い返してしまったのだ。

✈『エッセイ 旅たびたび バンコク』
「タイ」という言葉は「自由」を意味するらしい。
そして自由と名付けられた国の人々は、
人を許すことを美徳としているという。

3『モダンタイムス』
「この辺の方ですか?」男に聞いてみると
「…飛行機に乗るのが好きでさ」短い沈黙のあと、男はそう呟いた。
「たまにふらっと飛行機に乗って旅行するんだよ」と答える。

4『男と女』
パリ、ロンドン、アムステルダム。または、バリ、台北、上海など
行きたい順に並べたり、行く金もないのに、
料金を詳しく二人で調べたりした。
それだけで楽しかった。それだけで幸せだった。

✈『エッセイ 旅たびたび ルアンパバン』
ある雑誌の企画で、ベトナム・インドネシア・ラオスの中から選び
取材に出かけてくれないかと話をもらった。
迷わずラオスを選んでいた。…まずはバンコクへ飛び、
一泊したのち、ルアンパバンへ向かうことになった。

5『小さな恋のメロディ‐』
その年の夏、彼は高校総体のリレーメンバーに選ばれた。
一ヶ月後に沖縄で開かれる全国大会への出場権を手に入れたのだ。

6『踊る大紐育(ニューヨーク)』
ニューヨークは秋が一番美しいという。
小沢尚人がニューヨークに到着したのは、九月の下旬、
まさにこの街が一番美しい季節を迎えたところだった。

✈『エッセイ 旅たびたび オスロ』
今、一番好きなヨーロッパの街はと聞かれたら、
オスロと答えるかもしれない。
訪れたのは昨年、北欧四ヵ国を巡る駆け足の旅の中でだった。

7『東京画』
「横浜で式があるのに、どうして品川のホテルなんかとったの?
 横浜と東京って離れてるんでしょ?」
「式は横浜だけど、翌日、東京にいる高校の同級生たちと飲もうと思って」

8『恋する惑星』
そう。不真面目だったかもしれないが、私は、真剣に生きてきた。
そして、真剣に生きてきた私は今、十一歳も年下の彼氏と
ここ香港の地元の人でさえ、ちょっと敬遠しそうな小さな屋台で
予想外に美味しい雲呑麺(わんたんめん)を食べている。

✈『エッセイ 旅たびたび 台北』
台北の友人に物騒な名前のついた温泉施設があることを聞いた。
場所は陽明山。台北市内から車なら二、三十分で行けるらしい。
友人はそこの名前でこう教えてくれた。やくざ温泉。

9『恋恋風塵』
台北発花蓮行きの特急列車は、正午ちょうどの発車だった。
混んだチケット売り場でやっと片道切符を買えたのが発車の三分前
慌てて窓口を離れ、ホームを探す。
……「どこ、に、行く?」
慌てた様子の日本人旅行者を心配し、大昔に使っていた日本語で
話しかけてくれたのだ。

10『好奇心』
「あんたねぇ、世の中にはリリー・フランキーさんみたいな
 母親思いの人もいるのよ。ちょっとは『東京タワー』見習いなさい!」
着いたその夜、見知らぬ土地で心細い母親を置いて
「俺、今夜、サークルのコンパだから」と渋谷に出かけようとしたときには
さすがに我慢できずにそう言った。

✈『エッセイ 旅たびたび ホーチミン』
ホーチミンに到着したのは、深夜の十二時を廻ったころだった。
空港からホテルへ向かうタクシーの中、初めて見るホーチミンの街は
想像していたよりも淋しいものだった。

11『ベスト・フレンズ・ウエディング』
親友の結婚式で、私は生まれて初めて一人旅をする決心をしていた。
「あのね、我がまま言うみたいで悪いんだけど
 私、カーメルって海沿いの町に行ってみたいの。
 ガイドブックで写真見て、それで……」

12『流されて』
ここマレーシアの孤島に着いたのは午後の早い時間だった。
まだ日は高く、ハネムーンスイートに荷物だけ置くと
水着にも着替えず、私は尚也を誘ってビーチに出た。

✈『エッセイ 旅たびたび スイス』
山間の無人駅に降りたのは、私だけだった。
ピーター・ストーンズという建築家が建てた
「聖ベネディクト教会」が、この駅の近くにあるはずだ。


本書には、ANAの機内誌に連載された短編が収録されており
そのためか!?さらりと気軽に読める物語ばかりです。

旅にまつわる短編集なので、読みながら
旅人達の訪れた国に行った気分になれますよ(^_-)-☆




テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_07_15


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