「上海少年」ー昭和の幻影




長野まゆみさんの「上海少年」


長野まゆみさんの本、かなりの冊数読んでいて
読書履歴を確認すると、あまりに多いので数えてみました。
なんと55冊読んでいます。
でもブログで紹介したのは「八月六日上々天気」1冊のみ。

今日は2冊目「上海少年」を紹介したいと思うのですが
何とも言葉にしづらい?面白さなんですよね^_^;


本書は短編連作集になっているので、まずは目次順に

『雪鹿子』-友人が亡くなってから八カ月。
      年明けまもない冬の日、
      三沢は未亡人と墓参へ出かけた。

『上海少年』-昭和二十四年、
       日本の港町で別れた人との再会を求め
       陸は今日も波止場へ向かう。

『満天星』-銀座の昭和通り。
      恩は、ある女に声をかけた。
      「母さん、母さんじゃありませんか」

『幕間』-路地の薄闇にたたずむ少年。
     道に迷ったという。
     橙子は横道まで案内しようと門の外へ…。

『白昼堂々』-凛が目覚めたのは、熱のひいた翌日の午後。
       その日は期末考査の追試試験だった。


「雪鹿子」は昭和初期、226事件前
「上海少年」は戦時中と、作品ごとに時代背景が
 少しずつ現代に向かっていく。
「幕間」では、学生運動が激しくなっていく時代。
「白昼堂々」では身代わり試験を受ける
 長閑な今の学生を描いている。



上海少年 BOOK

内容紹介(「集英社文庫」より)

兄さん、あの日の上海に還りたい―。

昭和24年、生き別れた兄の面影を追って、
今日もひとり波止場へ向かう少年・睦…。

懐かしく切ない時代を舞台に、
少年たちの運命と邂逅を詩情豊かに描く連作集。



長野作品、耽美的で魅惑的な小説や、
SF・ファンタジー等の幻想小説を主に描いており
特に最近では少年愛を多く描いているイメージが…
でも、本書「上海少年」では、昭和に生きる人々を
抒情的に描かれているので
BLのような長野作品が苦手な方でも比較的読みやすいのでは。

ただし五章の「白昼堂々」は、
凛一シリーズの始まりの作品なので少々BL的です。
その後、長編版の「白昼堂々」「碧空」「彼等」「若葉のころ」
へとシリーズ化されました。


長野さんの文体というか、流れるような文章表現が好みです。
旧字体をあえて使用したり、言葉の使い方が美しいんですよね。






テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
 2014_04_15


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