恩田陸さんの「象と耳鳴り」


帯紙に
  “注目の才能が澯く感性で贈る”
  “幻惑と恍惚の本格推理コレクション”とあり、
それなら是非読まなくては,と思わせられ!!

それに何といっても、緑白ツートンの装丁が凄く洒落ていて
恩田さんの著書は、どの作品においても
「装丁が個性的で美しく」
本作も例外なく、シンプルだけど目を惹きます。

本書の装丁は中原達治さんであるが、
バリンジャーの『歯と爪』花森安治氏装丁と
同じ意匠を使わせてもらったと
“あとがき”にて著者自身が記しており
内容だけではなく装丁に関しても興味深いエピソードを持つ本作
タイトル「象と耳鳴り」も面白いですね。



象と耳鳴り BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」
退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。

カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、
少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった。

だが婦人が去ったのち、多佳雄はその昔話の嘘を看破した。

蝶ネクタイの店主が呟く彼女の真実。

そしてこのささやかな挿話には、
さらに意外な結末が待ち受けていた…。

(表題作)ねじれた記憶、謎の中の謎、目眩く仕掛け、
そして意表を衝く論理!

ミステリ界注目の才能が紡ぎだした傑作本格推理コレクション。




せっかくなので、「歯と爪」も紹介しますね


歯と爪 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

ニューヨーク地方刑事裁判所で、奇妙な裁判が進行していた。

お抱え運転手が殺された事件を審理していたのだが、
肝心の遺体は見つからず、
殺害現場と見られる地下室に焼け焦げた義歯と脛骨、
右中指の先のほか血痕など若干の痕跡を残すのみ。

“罪体”のない殺人事件を巡って、
検事側と弁護側の烈しいやりとりが展開される。

“サスペンス小説の魔術師”が仕掛ける、愛と復讐の物語!?―。


どうして“THE SHADOW OF TIME”が「歯と爪」になったのか?
内容をみて、タイトルの謎が解けました!


恩田作品にもどりますね^_^;

元判事の関根多佳雄とその息子の春(検事)、
娘の夏(弁護士)が主人公の連作短編集。
ちなみに、関根多佳雄は、
「六番目の小夜子」の主人公・関根秋の父親で、
ということは、春は兄、夏は姉である。


[目次]

・曜変天目の夜
・新・D坂の殺人事件
・給水塔
・象と耳鳴り
・海にゐるのは人魚ではない
・ニューメキシコの月
・誰かに聞いた話
・廃園
・待合室の冒険
・机上の論理
・往復書簡
・魔術師


『海にゐるのは人魚ではない』の中で
中原中也の詩が挿入されていたり
『廃園』では、あとがきで、
森川久美さんの「青色廃園」に触れていたりと
(10代~20代にかけて、中原中也、森川久美、
 両者の作品を、私も好んで読んでいたので)
私が恩田作品に惹かれるのは、そういうところも
少し関係しているのかな!?
以前紹介した「ネバーランド」も
『トーマの心臓』をモチーフに描いていましたしね(^^)



12篇の短編、それぞれは短い物語なのだけど
しっかりと恩田陸しています。
いずれも登場人物の描き方が素晴らしく
特に多佳雄のキャラがいいですね。

“関根ファミリー”総出演の物語も、是非読んでみたいです(^^)





テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
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