小野不由美さんの「丕緒の鳥」


本書は『十二国記』シリーズのオリジナル短編集です。

2014年12月のブログで『十二国記』シリーズ全巻を紹介したのですが
その当時「丕緒の鳥」のみ未読で…やっと読むことができました。



丕緒の鳥

内容(「BOOK」データベースより)

「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。
即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。
陶工である丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮していた。
希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか―

表題作ほか、己の役割を全うすべく煩悶し、
一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様を描く
全4編収録。




『丕緒の鳥』
慶国の新王即位にともない、大射の準備を命じられた羅氏の丕緒
青江らと共に大射に使う陶鵲をどうするか悩む。
(女王の名前は出てきませんが、陽子!?)

『落照の獄』
柳国の秋官・瑛庚は、狩獺の処罰を決めなければならないが…。
3度の前科があり、16件・23人もの人間を無惨に殺した男・狩獺。
死刑を停止してきた劉王は、政治への興味を失ってしまったのか
狩獺の処罰を司法に一任すると丸投げしており、
瑛庚は狩獺を死刑にするべきかどうか悩んでいた。

『青条の蘭』
標仲と包荒の故郷・雁国の北方地域で
山毛欅の木が石化する奇病が蔓延していた。
そのことが国に災いをもたらすことになると
二人は興慶と共に奇病の薬「青条」を作ることに成功する。
標仲と包荒は王に願い出て「青条」の卵果を実らせてもらおうと
王宮まで青条を届けようとするが
荒廃した国土や官吏の横暴などの妨害により、
その道のりは長く険しいものに…。

『風信』
慶国の女王舒覚は、国からすべての女を追い出すよう布告した。
布告を安易に考え慶国に留まった蓮花は両親と妹を殺されてしまう。
一人助かった蓮花は、暦を作る保章氏の嘉慶の元で
下働きとして暮らすこととなった。


4編とも、王や麒麟は登場せず、民や官吏の苦難を描いている。

12年振りの新刊ということで(2013年7月発刊)
戴国のその後を描いたのかと期待していたのですが
まるで違う内容に少々がっかり・・・^_^;

行方知れずとなった驍宗と、力を失った泰麒の行く末はどうなるの?
小野さん中途半端で終わらせないでくださいね
(十二国記ファンの声を代弁?)


本書「丕緒の鳥」のみを読むと
物語の世界に入り込むのはかなり難しい(断言!?)

『十二国記』シリーズを踏まえた上で読まないと、
全容を理解するのは難しいと思います。

シリーズを読んだ方にとっては
『十二国記』本編の裏側に隠れ
描き切れなかった市井の人々の生きざま、
傾いた国の民や官吏の苦悩を知ることができ
『十二国記』の世界観を、より深く感じとれるのではと思います。


『十二国記』シリーズ、ファンタジーですが、とてもスリリングで面白く
その上、ヒューマンドラマとしても読み応えのある素晴らしい物語です。

未読の方で興味のある方は、下記のURLをクリックして頂くと
『十二国記』シリーズ全巻のあらすじをご覧いただけます。
http://bookmusicmovie.blog.fc2.com/blog-entry-21.html



テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_01_08






長くなりますが、シリーズ全巻をまとめて紹介したいと思います。


1.『月の影 影の海』


月の影 影の海 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

「あなたは私の主、お迎えにまいりました」
学校に、ケイキと名のる男が突然、現われて、陽子を連れ去った。

海に映る月の光をくぐりぬけ、辿りついたところは、地図にない国。

そして、ここで陽子を待ちうけていたのは、
のどかな風景とは裏腹に、闇から躍りでる異形の獣たちとの戦いだった。

「なぜ、あたしをここへ連れてきたの?」
陽子を異界へ喚んだのは誰なのか?

帰るあてもない陽子の孤独な旅が、いま始まる。




2.『風の海 迷宮の岸』


風の海 迷宮の岸 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。

蓬莱国で人間として育った幼い麒麟・泰麒には
王を選ぶ自信も本性を顕わす転変の術もなく、
葛藤の日々を過ごしていた。

やがて十二国の中央、蓬山をのぼる人々の中から
戴国の王を選ばなくてはならない日が近づいてきたが―。




3.『東の海神 西の滄海』


東の海神 西の海 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

延王尚隆と延麒六太が誓約を交わし、
雁国に新王が即位して二十年。

先王の圧政で荒廃した国は平穏を取り戻しつつある。

そんな折、尚隆の政策に異を唱える者が、
六太を拉致し謀反を起こす。

望みは国家の平和か玉座の簒奪か―二人の男の理想は、
はたしてどちらが民を安寧に導くのか。

そして、血の穢れを忌み嫌う麒麟を巻き込んた争乱の行方は。




4.『風の万里 黎明の空』


風の万里 黎明の空 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

人は、自分の悲しみのために涙する。

陽子は、慶国の玉座に就きながらも役割を果たせず、
女王ゆえ信頼を得られぬ己に苦悩していた。

祥瓊は、芳国国王である父が纂奪者に殺され、
平穏な暮らしを失くし哭いていた。

そして鈴は、蓬莱から辿り着いた才国で、苦行を強いられ泣いていた。

それぞれの苦難を負う少女たちは、
葛藤と嫉妬と羨望を抱きながらも幸福を信じて歩き出すのだが―。




5.『図南の翼』


図南の翼 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

恭国は、先王が斃れてから27年。

王を失くした国の治安は乱れ、災厄は続き、
妖魔までが徘徊するほどに荒んでいた。

首都連檣に住む珠晶は、豪商の父をもち、
不自由のない生活と充分な教育を受けて育った。

しかし、その暮らしぶりとは裏腹に、
日ごとに混迷の様相を呈していく国を憂う少女は、
王を選ぶ麒麟に天意を諮るため、ついに蓬山をめざす。

珠晶、12歳の決断。

「恭国を統べるのは、あたししかいない」。




6.『黄昏の岸 曉の天(そら)』


暁の天 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

登極から半年、疾風の勢いで戴国を整える泰王驍宗は、
反乱鎮圧に赴き、未だ戻らず。

そして、弑逆の知らせに衝撃を受けた台輔泰麒は、
忽然と姿を消した!

虚海のなかに孤立し、冬には極寒の地となる戴はいま、
王と麒麟を失くし、災厄と妖魔が蹂躙する処。

人は身も心も凍てついていく。

もはや、自らを救うことも叶わぬ国と民―。

将軍李斎は景王陽子に会うため、天を翔る!




7.『華胥の幽夢(かしょのゆめ)』


華の夢 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

王は夢を叶えてくれるはず。

だが。才国の宝重である華胥華朶を枕辺に眠れば、
理想の国を夢に見せてくれるという。

しかし采麟は病に伏した。

麒麟が斃れることは国の終焉を意味するが、才国の命運は―「華胥」。

雪深い戴国の王・驍宗が、泰麒を旅立たせ、見せた世界は―「冬栄」。

そして、景王陽子が楽俊への手紙に認めた希いとは_。





『丕緒の鳥(ひしょのとり)』


緒の鳥 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

「希望」を信じて、男は覚悟する。

慶国に新王が登極した。

即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。

陶工である丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮していた。

希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか―。

表題作ほか、己の役割を全うすべく煩悶し、
一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様を描く全4編収録。




『魔性の子』(日本を舞台にした外伝。)


魔性の子 BOOK

内容説明

どこにも、僕のいる場所はない──
教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。

周囲に馴染まぬ姿が過ぎし日の自分に重なった。

彼を虐めた者が不慮の事故に遭うため、
「高里は祟る」と恐れられていたが、
彼を取り巻く謎は、“神隠し”を体験したことに関わっているのか。

広瀬が庇おうとするなか、更なる惨劇が。

心に潜む暗部が繙(ひもと)かれる、「十二国記」戦慄の序章。



「魔性の子」は、「十二国記シリーズ」が発売される以前の作品ですが、
あえて最後に紹介しました。



小野不由実さんの作品は、
ホラー的エッセンスが強い作品が多いのですが、
本作は、ホラーフアンのみならず、ミステリー、
ファンタジーを好きな方にもお薦めです。

大人の読者の方にも満足いただけると思いますよ。



NHKでアニメ化もされています。

アニメもすごく面白かったです。




テーマ : **おすすめbook!!**    ジャンル : 本・雑誌
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