宮部みゆきさんの「希望荘」


その部屋には、絶望が住んでいた―。

一人ぼっちになった杉村に
「明日」はやって来るのか?

~「帯紙」より~


希望荘

内容(「BOOK」データベースより)

家族と仕事を失った杉村三郎は、
東京都北区に私立探偵事務所を開業する。

ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した
「昔、人を殺した」という告白の真偽を
調査してほしいという依頼が舞い込む。

依頼人の相沢幸司によれば、
父は母の不倫による離婚後、
息子と再会するまで30年の空白があった。

果たして、武藤は人殺しだったのか。
35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、
昨年発生した女性殺害事件を解決するカギが隠されていた!?




本書は、「杉村三郎シリーズ」の第4弾です。

前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚
仕事も失ってしまった杉村のその後が描かれている。

実家とも疎遠の杉村のその後が心配だった私としては
私立探偵として再出発した杉村にひと安心(^^)



表題作「希望荘」の他に、
「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。


・「聖域」
今多コンツェルンを辞め
探偵事務所を開いた杉村の元に来た
依頼人第一号の相談は
『亡くなったはずのおばあさんを見かけたので
本当にそのおばあさんなのかどうか知りたい』

・「希望荘」
『亡き父の話した過去の出来事を調べて下さい。』
依頼人の息子はずっと断絶状態だった父親と
30年振りに再会し一緒に暮らすようになったが…

・「砂男」
離婚後の杉村は、父親の看病のため故郷に戻り
そこで出会った蛎殻の調査会社の手伝いで
巻田夫妻の離婚騒動の真相を調べることになる
当初は夫の浮気が原因の離婚だと思われたが…

・「二重身(ドッペルゲンガー)」
女子高生・明日菜の依頼は
『お母さんが付き合っていた人が
震災のあと、行方が分からないんです。
東北に行って震災に遭ったかもしれない…
毎日泣いている母のためにも
その人を捜したい、安否が知りたい…』



父親を看取った杉村は東京に戻り
杉村探偵事務所を開いたのだが…
あまり収入にはつながらない依頼ばかり!?
でもそれでも引き受けてしまう杉村
その人の良さがいいのよね(^_-)-☆

再出発の杉村に、お金持ちの御曹司
調査会社『オフィス蛎殻』の所長・蛎殻が
後押ししてくれたのも杉村の才覚と人の良さ!?

『希望荘』に登場した高校生・幹夫にも妙に信頼され
その後の依頼人二組は幹夫の紹介だったし
次回作にも幹夫再登場して杉村に付きまとって欲しいです(^^)


杉村探偵事務所としての第二シリーズ
第5弾も今から楽しみです(^o^)/






テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_09_22




宮部みゆきさんの「平成お徒歩日記」


20年の作家生活で、
現在唯一のエッセイ集!
時代小説ファンも必読!

あるときは赤穂浪士のたどった道
またあるときは箱根越え。

暑さにも、寒さにも、締め切りにも負けず
ミヤベミユキはしたすら歩く――。

同行するは、奇人変人担当者。
ご一行が繰り広げる珍道中の顛末やいかに。

面白くてためになる、時代小説ファンも必読。
さあ、あなたも一緒にお江戸の旅へとタイムトリップ!

~「帯紙」より~



平成お徒歩日記

内容(「BOOK」データベースより)

あるときは赤穂浪士のたどった道、
またあるときは箱根越え、
お伊勢参りに罪人引廻し、島流しルートも。

暑さにも寒さにも原稿締切にも病にも負けず、
ミヤベミユキはひたすら歩く歩く―。

怪しき道づれたちと繰り広げる珍道中記を読むと、
あ~ら不思議、あなたも江戸時代へタイムスリップ。

さあ、この本をポケットに、お江戸の旅へと出発しよう!
楽しくてためになるおトクな一冊。




『このお徒歩企画には、連載当時、
関係者方面からいろいろなリクエストをいただきました。
なかでも目立った案が
“秀吉の備中大返しルート”完全制覇。
馬に乗れれば試してもよかった――わけないのですが』
(宮部みゆき)

~「帯紙」より~



【目次】
・前口上
・其の壱 『真夏の忠臣蔵』
・其の弐 『罪人は季節を選べぬ引き廻し』
・其の参 『関所破りで七曲り』
・其の四 『桜田門は遠かった』
・其の伍 『流人暮らしでアロハオエ』
・其の六 『七不思議で七転八倒』
・其の七 『神仏混淆で大団円』
・剣客商売「浮沈」の深川を歩く
・いかがわしくも愛しい町、深川
・あとがき



読む前は純粋なエッセーだと思いこんでいた私
でも本書「お徒歩日記」、どちらかというと紀行文でした。


各章の始めに地図の掲載があり
何度も地図をチェックしながら読み進めたので
読み終えるまでに時間がかかってしまった…

でも地図の掲載はありがたかったです
お徒歩のメンバーになったようで得した気分に(^_-)-☆


歴史上の人物が歩いた道を、実際に歩くというお徒歩日記
ときどきは早かご(タクシー)もあり!?
宮部節&歴史も大好きなので
最初から最後までホント楽しませてもらいました。




テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_09_04




宮部みゆきさんの「かまいたち」


夜な夜な出没して江戸を恐怖に陥れる
辻斬り“かまいたち"の正体に迫る町娘。

サスペンス満点の表題作はじめ四編収録の時代短編集。

~「帯紙」より~



かまいたち

内容(「BOOK」データベースより)

夜な夜な出没して江戸市中を騒がす
正体不明の辻斬り“かまいたち”。

人は斬っても懐中は狙わないだけに
人々の恐怖はいよいよ募っていた。

そんなある晩、町医者の娘おようは
辻斬りの現場を目撃してしまう…。

サスペンス色の強い表題作はじめ、
純朴な夫婦に芽生えた欲望を描く「師走の客」
超能力をテーマにした「迷い鳩」「騒ぐ刀」を収録

宮部ワールドの原点を示す時代小説短編集





本書「かまいたち」は
4つの物語からなる中短編集です。


『かまいたち』
風のように現れ、風のように消える。
姿を見た者はみな、変わり果てた骸となって見つかる。
この辻斬りは「かまいたち」と呼ばれ…。

『師走の客』
その客は毎年師走の一日にやってきて
五日の間、「梅屋」に泊っていく。
今年もまた律義にやってきた。

『迷い鳩』
お初は妙なものを見かけた。
つい先を歩いて行く女の人のたもとに
べっとりと血が着いているのである。

『騒ぐ刀』
質屋から受け取ったその脇差は
――ものを言った。
正確に言うならば、
うめき声をあげるのである。



宮部さんの描く物語は
登場人物の心情が丁寧に描かれているので
短編であっても、味わい深いです。

内容も、短い作品の割には盛り沢山!
表題作では、サスペンスとして
他の3作品では、ミステリー、
ファンタジーとしても楽しめ、得した気分に(^_-)-☆




テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_07_23




宮部みゆきさんの「お文の影」


心に沁みる宮部怪談

切なく、悲しい
じんわり、可笑しい
しん底、怖い

読み切り江戸怪異譚集

ー「帯紙」よりー


お文の影

内容(「BOOK」データベースより)

「おまえも一緒においで。お文のところへ連れていってやるよ」
月の光の下、影踏みをして遊ぶ子供たちのなかにぽつんと現れた、ひとつの影。
その正体と、悲しい因縁とは。

「ぼんくら」シリーズの政五郎親分とおでこが活躍する表題作をはじめ、
「三島屋」シリーズの青野利一郎と悪童3人組など人気キャラクターが勢揃い!

おぞましい話から切ない話、ちょっぴり可笑しい話まで、
全6編のあやしの世界。




本書は、単行本『ばんば憑き』の文庫本版です。
これから読まれる方はご注意を!
両作とも以下の6編からなる同じ作品
坊主の壺 / お文の影 / 博打眼 / 討債鬼 / ばんば憑き / 野槌の墓

新作が1編でも収録されていればよかったのですが全く同じ!
タイトルをそのまま『ばんば憑き』文庫化でよかったのでは!?

私としては『ばんば憑き』詳細を覚えていなかったので^_^;
二度読めてラッキーということで・・・!?

宮部さんの物語は二度読んでも面白い!


『坊主の壺』
「おつぎには、この絵が何に見えるかね」
おつぎはにわかに冷や汗をかいた。
旦那さまの目が怖い。

『お文の影』
影踏みをして遊ぶ子どもたち。
吉三だけ少し遠巻きに
自分の影を見たり
仲間たちの影を見たりしている。
影がひとつ多い?

『博打眼』
美代が考えていると
太七がぼそっと言い足した。
東の空からやってきたのは
「まっ黒けのでかい蒲団に
目玉がいっぱい生えていたんだ」

『討債鬼』
大之字屋の店先に
一人の僧形の男が立ち言い放った。
「この家には討債鬼が憑いておる
主の命と身上が惜しければ
すぐにでも手を打たねば間に合わんぞ!」

『ばんば憑き』
佐一郎とお志津夫婦は
湯治で訪れた箱根の宿に
雨のため足止めされていた
おかみから頼まれ、老女お松と相部屋に
そのお松が語った昔語りは・・・。

『野槌の墓』
子供というものは時に
親が返答に詰まるようなことを訊ねる
「父さまは、よく化ける猫はお嫌いですか」


怪談とありますが
怖いというよりも切なく
そして少しだけ可笑しい

『討債鬼』に登場した
五十匹の犬貼り子の行列を想像しても
可愛いけど悲しくなる
そんな六つの短編集でした。



テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_04_20




宮部みゆきさんの「悲嘆の門」

※ネタバレありです!未読の方はスルーして下さいねm(__)m


「悲嘆の門(上)」

「怖いよ。 怪物がくる!」
死体を切り取る戦慄の殺人事件発生。
それは、新宿の廃ビルに現れた―

ネットに溢れる殺人者の噂を追う大学一年生・幸太郎。
〈動くガーゴイル像〉の謎に憑かれる元刑事・都築。
人の心に渇望が満ちる時、姿を現すのは?

ベストセラー『英雄の書』に続く待望の長編。ついに刊行!
                ~(上巻)帯紙より~


悲嘆の門(上)

内容(「毎日新聞社」より)

ネット上に溢れる膨大な言葉を、主人公・三島孝太郎は追っている。
退屈な大学生活を送る孝太郎がはじめたアルバイトは
「サイバー・パトロール」というものだった。

現在手がけているのは、日本中を震撼させている連続殺人事件。
遺体の一部を切り落とすという残忍な犯行で、
ネット上の手がかりを、調べ上げるのだ。

そんな中で起きた、同僚・森永の謎の失踪。
森永は、新宿のホームレスが次々と姿を消すという
奇妙な事件に興味を抱いていた。
孝太郎は、森永の足跡が途絶えた、ある廃墟ビルの周辺で
「巨大な鳥」の目撃談が相次いでいることを知る。

ホームレスのひとりは、目撃した後に姿を消した。
近隣のアパートで保護された少女は、絵に描いた。

少女が見た「怪物」の絵――孝太郎はそれが、
ビル屋上に設置されたガーゴイル像そのものであることに気づく。

連続殺人事件に気がかりなものを感じている元刑事・都築茂典は、
日々テレビニュースから目を離せない。

退職してからも、刑事気質から抜け出せない都築のもとに、
町内の仲間が相談に訪れた。

近所の廃墟ビルの様子がおかしい。
屋上に設置されているガーゴイル像が、
ある日を境に、少しずつ姿を変え、動いているというのだ。

森永失踪の手がかりを求め、
孝太郎はビルを泊まり込みで調べることにする。
動く像という謎にはまりこんだ都築もまた、
同じ日の夜、廃墟ビルへ向かった。
暗闇の中で対面する、大学生と元刑事。
一悶着の末、屋上にのぼった二人が目にした光景は、
信じられないものだった。

ホームレスの老人が目撃したような、
少女が描いたような、おそらく森永も目にしたであろう、
この世のものではないものが、姿をあらわしたのだ・・・・・・。




「悲嘆の門(下)」

思うままに、悪を狩れ!
憎しみに染められていく世界。
いま「悲嘆の門」が開く―

最高傑作誕生。
このめくるめく結末に震撼せよ。

「連続殺人魔」の正体は?
「悲嘆の門」とは?
圧巻の終章に向けて物語は加速する!

「おまえたちの世界には、
 私以上の怪物が満ち溢れているぞ」
          ~(下巻)帯紙より~

悲嘆の門(下)

内容(「毎日新聞社」より)

<輪(サークル)>と呼ばれる異世界から、なぜ、それは現れたのか。
目的は何か? 進行する連続殺人事件の行方は?

……壮大な世界観を抱きながら、現代のネット社会をモチーフに、
いくつものミステリーを織り込み、私たちはなぜこの世界に生まれ、
生きているのか、問うてやまない感動のラストに向けて一気につきすすむ。

西新宿の廃ビルから次元が壊れていく。
憎しみが世界を赤く染めていく。
愛する人を奪われた孝太郎の眼前で開かれる「悲嘆の門」とは何か?!




「悲嘆の門(上)(下)」、とても勢いのある物語でした。
読み始めると頁を捲る手を止められない!
上下巻、一気読みでした(^^)

ただ本書を、ミステリーと思い込み読み進めると
肩透かしを食らうかも?

中盤まではミステリー色が強いのですが
後半に向けファンタジーの世界へと傾斜していく。

ラストはファンタジーで完結するので
宮部ミステリーを期待している方には物足りないかも?

私は、前作の『英雄の書』を先に読んでいたので
宮部ファンタジーとして本書も楽しむことができました(^_^)v

ただ扱われていたテーマがネット社会だったので
ファンタジーではない方で読んでみたかったのが正直な気持ちです。
ヒューマンサスペンスとして最後まで描かれていたら
宮部作品の(私が選ぶ)BEST1『火車』を越えていたかも?





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 2015_12_11




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