深緑野分さんの「オ―ブランの少女」


「互いの痛みがわたしたちの絆だった」

病と傷を抱える少女たちは、庭園の館で暮らす。
謎の規則に従い、外界から隔離されて―――
~帯紙より~


オ―ブランの少女

内容(「BOOK」データベースより)

色鮮やかな花々の咲く、比類なく美しい庭園オーブラン。
ある日、異様な風体の老婆に庭の女管理人が惨殺され、
その妹も一ヶ月後に自ら命を絶つという痛ましい事件が起きる。

殺人現場に居合わせた作家の“私”は、
後日奇妙な縁から手に入れた管理人の妹の日記を繙くが、
そこにはオーブランの恐るべき過去が綴られていた。

―かつて重度の病や障害を持つ少女がオーブランの館に集められたこと。
彼女たちが完全に外界から隔絶されていたこと。
謎めいた規則に縛られていたこと。
そしてある日を境に、何者かによって次々と殺されていったこと。
なぜオーブランは少女を集めたのか。
彼女たちはどこに行ったのか?

楽園崩壊に隠された驚愕の真相を描いて、
第七回ミステリーズ!新人賞佳作に入選した表題作ほか、
“少女”にまつわる謎を描く全五篇を収める。





『オーブランの少女』
美しき庭園に隠されたもうひとつの庭の物語。

『仮面』
醜い姉と美貌の妹を巡るヴィクトリア朝ロンドンの犯罪譚。

『大雨とトマト』 
寂れた食堂の亭主を翻弄する過去の思いで。

『片思い』 
昭和初期の女学校で切ない想いに心を揺らす生徒たち。

『氷の皇国』
首のない骸にまつわる、皇国の命運を決した裁判劇。



微かな毒が少しずつ効いてくるような
禍々しさと耽美的な要素を含んだ五つの物語
異なる世界の少女たちを描いた、
かなり読み応えのある作品でした。


『戦場のコックたち』が面白かったので
本書「オ―ブランの少女」も読んだのですが
まるで違うジャンルが描かれておりビックリ!
近代史とブラックファンタジーですからね(+_+)
その上面白かったので、さらにビックリ!

オ―ブランがデビュー作で、コックが2作目
その2作を読んだだけですが
深緑さんの筆力に唸らされました!

これからが楽しみな作家さんです(^_-)-☆
3作目も期待していますよ~!





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_06_06




深緑野分さんの「戦場のコックたち」


戦いの合間にも、慌ただしく調理に追われ
不思議な謎に頭を悩ます―そう、
戦場でも事件は起きるし、
解決する名探偵がいる。

1944年、若き合衆国コック兵が
戦場で出合う〈日常の謎〉

第7回ミステリーズ!新人賞佳作入選作を収録した
『オーブランの少女』で読書人を驚嘆させた
実力派が放つ、渾身の初長編。
~帯紙より~



戦場のコックたち

内容(「BOOK」データベースより)

一晩で忽然と消えた600箱の粉末卵の謎、
不要となったパラシュートをかき集める兵士の目的、
聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体…

誇り高き料理人だった祖母の影響で、
コック兵となった19歳のティム。
彼がかけがえのない仲間とともに過ごす、
戦いと調理と謎解きの日々を連作形式で描く。





本書は主人公ティモシー(キッド)の独白で物語が進んでいく。

キッドは、ノルマンディ降下作戦で
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線へ
そこで出会った仲間たちと過ごした日々や
ベルリンの壁の崩壊後までの
コック兵・キッドの半生を
史実とフィクションを織り交ぜながら描いている。

戦争小説なのでかなりハードですが
意外なことに、読後は思いのほか爽やかでした。


ただ、読みながら絶えず頭に浮かんできたのは
スピルバーグ監督の映画『プライベートライアン』
そして後半の描写では『シンドラーのリスト』
戦場の描写をかなり緻密に描いていたので
読みながら映像を思い浮かべないよう努力しましたが
『プライベートライアン』が何度も過ってしまい…^_^;


それと、後方支援に携わる兵たちを中心に描いているので
アメリカの豊富な物資力、後方支援重視の考えに(当たり前)
フィリピン戦線を描いた、大岡昇平さんの小説『野火』と
思わず比べてしまった。あまりの違いに絶句(>_<)
(『野火』映画化もされています)
レイテ島の日本兵、あまりにも惨すぎる…

今回は「戦場のコックたち」の紹介なのですが
本書を読まれた方に、『野火』も是非読んで欲しい
読み比べて欲しいと思いました。


深緑野分さんの著書、初めて読みましたが
とても面白かったので、他の作品も読みたい
そう思い深緑作品を調べてみたら
『オ―ブランの少女』で単行本デビュー
本作は2作品目とのこと!
深緑野分さん、凄すぎます!
次回作も楽しみですね(^_-)-☆





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_05_21




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