岩城けいさんの「さようなら、オレンジ」


『異郷で言葉が伝わること―
 それは生きる術を獲得すること。
 人間としての尊厳を取り戻すこと。』

『私は生きるために、この国にやってきた。
 ここが今を生きる、自分のすべてなのだ。』_帯紙より

第29回太宰治賞受賞作!



とても心揺さぶられる素晴らしい物語でした。

異国で暮らす人々の寂しさ、苦難、言葉の壁、差別
大切な家族との別離…

でも職業訓練学校での出会いによって
少しずつ壁を取り除いていき
家族以上に親身になってくれる友を得ることに。


「サリマの独白の章」と、「ジョーンズ先生宛ての手紙」の章が
交互に配置された構成になっているのですが
読み始めはなかなか理解できなくて…
(登場人物の名前が、同一人物なのに二つの章で異なる!?)

でも読み進めるうちにどんどん惹き込まれ
あっという間に読み終えてしまいました。



さようなら、オレンジ

内容(「BOOK」データベースより)

オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、
夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の息子を育てている。

母語の読み書きすらままならない彼女は、
職業訓練学校で英語を学びはじめる。

そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した
日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。


難民でオーストラリアに来たサリマが
息子を手放す前にどうしても伝えたかったこと
『_母親のことはこの際どうでもいい、忘れてもいい
 でも自分の生まれ育ちを知らず誇りにできないで
 この先、彼が何を摑めるというのか。』
母の強い愛を感じた言葉でした。

本書の中には、あらゆる箇所に
綺羅星のような言葉が散りばめられている。
きっと何度か読み返すことになるだろうな(^^)
その時は、また違う感動を得ることが出来る!?
そう感じられた本でした。




テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
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