皆川博子さんの「アルモニカ・ディアボリカ」


その屍体は天使か悪魔か?

18世紀英国を震撼させた連続殺人事件から5年後。
暗号の刻まれた謎の屍体が
元解剖教室の面々を再び事件の渦中へ誘う。

本格ミステリ大賞受賞作
『開かせていただき光栄です』待望の続編!

~帯紙より~



アルモニカ・ディアボリカ

(内容紹介)

前作のラストから5年後の1775年英国。
愛弟子エドらを失った解剖医ダニエルが失意の日々を送る一方、
暇になった弟子のアルたちは盲目の判事の要請で
犯罪防止のための新聞を作っていた。

ある日、オックスフォード郊外で
天使のごとく美しい屍体が発見され、
情報を求める広告依頼が舞い込む。

屍体の胸には〈ベツレヘムの子よ、よみがえれ! 
アルモニカ・ディアボリカ〉と謎の暗号が。

師匠を元気づけるには解剖が一番!と、
アルたちはダニエルと共に現場に旅立つ。
それは、彼らを過去へと繋ぐ恐るべき事件の幕開けだった。

ユーモアとペーソスに満ちた絢爛な歴史ミステリ、
オールスター・キャストで再度開幕!





本書「アルモニカ・ディアボリカ」は、
前作『開かせていただき光栄です』の続編なので
前作を読んでいないと面白味が半減してしまう…

これから読まれる方は、出版順に読まれることをお薦めします。


犯罪情報誌「ヒューアンドクライ」の編集者となったアル達の元に
広告掲載を依頼する男が訪ねてきた。
広告の内容は、閉鎖した坑道のなかで発見された屍体
その胸に書かれた、『ベツレヘムの子よ、よみがえれ』
『アルモニカ・ディアボリカ』の情報を求めるものだった。

アル達が依頼を受けるに当たり謎を探っていくと
前作の主要人物の一人、ダニエル先生の元で働いていた
天才画家・ナイジェルの出生の秘密へと繋がっていく


史実を上手く絡めたストーリー展開
暗鬱で猥雑な18世紀・英国の活写
上流階級の腐敗しきった世界
それに翻弄される下流の人々

特に、ケンタウルスにされた男
精神病院ベドラムの描写は残酷すぎる


皆川さんの描く世界、ホント凄いです!
極上のヒューマンドラマ&ミステリー
随所に張られた伏線の数々
衝撃的な冒頭のシーンとラストシーン


前作を凌ぐ面白さに
第3弾もあるのでは?と
次回作を期待してしまいます。

シリーズ化して欲しいですね(^_-)-☆





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2016_04_26




皆川博子さんの「開かせていただき光栄です」


『死の泉』の衝撃から14年――

家族や芸術、歴史、幻想味といったテーマは
『死の泉』同様通底しているが、
さらにそこにユーモアやキャラクター性、
ミステリ・ガジェットが加わり、
著者の新たな代表作に仕上がっている。
             ー出版社からのコメントー




開かせていただき光栄です

内容(「BOOK」データベースより)

18世紀ロンドン。

外科医ダニエルの解剖教室から、
あるはずのない屍体が発見された。

四肢を切断された少年と顔を潰された男性。

増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、
治安判事は捜査協力を要請する。

だが背後には、
詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が…

解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。

そんな時代の落とし子たちが
ときに可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む。




皆川さんの著書を、久々に読みましたが
“凄い”の一言です!!

冒頭から読者の心を鷲掴みにする、極上のミステリ。

緻密なストーリー設定や
魅力的な登場人物描写は、皆川作品の真骨頂ですが
本作には、今までに読んだ皆川作品とは
少し違ったユーモアがあり
それが、猟奇的でグロテスクのみになりそうな物語を
一級の娯楽ミステリ作品に仕立て上げている。

前半部分は、多少読みづらかったりもしますが…
中盤からは頁を捲る手を止められない!!

暫くは、皆川作品を読み漁ることになりそうです^_^;





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2014_12_23





皆川博子さんの「戦国幻野」新今川記



“今川義元の波乱の生涯!”

“東には相模の北条、北に甲斐の武田
 駿河の今川は、強国との戦舌しが絶えない”

戦国の世を生きのびる政略と陰謀。

今川義元の骨肉相食む数奇な運命を描く。


本書は、歴史長編というよりも、伝奇浪漫小説!?

虚実織り交ぜた伝奇物語なので
純粋に歴史小説を読みたい方には??かも…。

私にとっては、
今川の興亡を、史実通りではなく
荒唐無稽なストーリー展開で表現したことが、
逆に新鮮で、面白かったです。



戦国幻野 BOOK

内容紹介(「講談社」より)

東海の強国駿河は、
守護今川氏親の手で着々と覇道を進んでいた。

東に北条、北に武田、大国が激しく牽制しあう戦国の世、
氏親とその妻妾の息子たちも、
奇しき愛憎の闘いに巻きこまれてゆく。

野望のままに、
広大な富士の裾野を馳ける武者の
修験者たちの凄絶な生と死。

今川一族が興亡を描き切った傑作長編。



本来の歴史からは、かなりずれていますが
登場人物の描き方が非常に面白く
どんどん物語の中へと引き摺り込まれていきます。

本書を読むことで
戦国時代の違った面を垣間見ては如何でしょう。





テーマ : 歴史・時代小説    ジャンル : 本・雑誌
 2014_06_08





皆川博子さんの「死の泉」


皆川博子さんの本は、とても香り豊かで耽美的だ。


第二次世界大戦下のドイツ
そこで起こった悲劇が
縺れた糸のように
マルガレーテの人生を絡め取っていく。

戦争が終わり、
時の流れが傷を覆い隠す
穏やかな人生を過ごしているマルガレーテの元に
過去からの訪問者が…
「レーベンスボルン」での記憶が蘇ることで
破滅への物語へと突き進んでいく…。



死の泉 BOOK

内容(「BOOK」データベースより)

第二次大戦下のドイツ。

私生児をみごもりナチの施設「レーベンスボルン」の産院に
身をおくマルガレーテは、
不老不死を研究し芸術を偏愛する医師
クラウスの求婚を承諾した。

が、激化する戦火のなか、
次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、
やがて、この世の地獄を見ることに…。

双頭の去勢歌手、古城に眠る名画、
人体実験など、さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。

吉川英治文学賞受賞の奇跡の大作。



スタジオライフにより、舞台化されました。

死の泉 舞台


夢と現実が交錯する壮大で美しい悲劇――

直木賞作家皆川博子の代表作、
吉川英治文学賞受賞の傑作ミステリー!

ナチの狂気が生んだ美と悪と愛の物語が、再びよみがえる。



(CAST)
マルガレーテ⇒三上俊

クラウス⇒山埼康一・山本芳樹

青年フランツ⇒曽世海司・高根研一

少年フランツ⇒奥田努

青年エーリッヒ⇒小野健太郎

少年エーリッヒ⇒深山洋貴

モニカ⇒青木隆敏

ギュンター⇒船戸慎士

ミヒャエル⇒舟見和利・関戸博一

ゲルト⇒荒木健太郎

ヘルムート⇒前田一世・仲原裕之



萩尾望都さんの作品同様に、皆川作品も
スタジオライフの演ずる世界観にとても合っている。

スタジオライフは、男性だけの演劇集団ですが
男性が女性を演じることで中性化され
生々しさをそぎ落し、緩和させる。
マルガレーテを男性が演じる
それがこの物語の世界を
色鮮やかに表現できたように思えました。




テーマ : **本の紹介**    ジャンル : 本・雑誌
 2014_05_18




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