吉田修一さんの「悪人」


タイトル・装丁を見て手にした本。

赤字で、それも大きく「悪人」とあれば、
いやでも目につきます。

目について正解でした。

ストーリーは、簡単にいうと
殺人を犯した男と、
その男を愛したが故に共に逃亡する女の物語。

正しく悲劇です。が、どうしてそうなったのか
人物・ストーリー設定を、丁寧に緻密に描いているので
物語にグイグイと入り込めて面白かったです。



第61回毎日出版文化賞と
第34回大佛次郎賞をダブル受賞。


※以下、ネタばれ注意です。

悪人 BOOK

内容(「朝日新聞出版」より抜粋)

福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、
携帯サイトで知り合った金髪の土木作業員に殺害された。

二人が本当に会いたかった相手は誰だったのか? 

佐賀市内に双子の妹と暮らす馬込光代もまた、
何もない平凡な生活から逃れるため、
出会い系サイトへアクセスする。

そこで運命の相手と確信できる男に出会えた光代だったが、
彼は殺人を犯していた。

彼女は自首しようとする男を止め、
一緒にいたいと強く願う。

光代を駆り立てるものは何か? 

その一方で、
被害者と加害者に向けられた悪意と戦う家族たちがいた。

誰がいったい悪人なのか? 

事件の果てに明かされる殺意の奥にあるものは?



映画化されました。


悪人 MOVIE

あらすじ(「Allchinema」より)

長崎のさびれた漁村に生まれ、自分勝手な母に代わり、
引き取られた祖父母に育てられた青年、清水祐一。

現在は、土木作業員として働き、
年老いた祖父母を面倒見るだけの孤独な日々を送っていた。

そんなある日、出会い系サイトで知り合った
福岡の保険外交員・石橋佳乃を殺害してしまった祐一。

ところが、捜査線上に浮上してきたのは
福岡の裕福なイケメン大学生・増尾圭吾だった。

苦悩と恐怖を押し隠し、
いつもと変わらぬ生活を送る祐一のもとに、
一通のメールが届く。

それは、かつて出会い系サイトを通じて
メールのやり取りをしたことのある佐賀の女性
馬込光代からのものだった。

紳士服量販店に勤め、アパートで妹と2人暮らしの彼女もまた、
孤独に押しつぶされそうな毎日を送っていた。

そして、話し相手を求めて祐一に久々のメールを送った光代。

やがて、初めて直接会うことを約束した2人だったが…。




監督は、『フラガール』の李相日さん



(cast)
光代と逃亡する土木解体作業員:清水祐一
                ⇒妻夫木聡さん

祐一と逃亡する紳士服店の販売員:馬込光代
                ⇒深津絵里さん
裕福で自由気ままな大学生:増尾圭吾
                ⇒岡田将生さん
死体で発見される保険外交員:石橋佳乃
                ⇒満島ひかりさん




妻夫木聡さん、深津絵里さんはもちろんですが
満島ひかりさんの演技にも魅せられました。

満島さんの演じた石橋佳乃、ホント嫌味な女で
でもその陰にある寂しさもしっかりと伝わってきて。

俳優陣の素晴らしい演技に拍手です。


原作もそうでしたが、映画も
誰もが悪人であり、しかしそうなってしまった悲しい偶然に
“悪人”と一言で言いきれない…とても切ない物語でした。



【受賞歴】

第34回日本アカデミー賞 ・最優秀主演男優賞:妻夫木聡さん
            ・最優秀主演女優賞:深津絵里さん
            ・最優秀助演男優賞:柄本明さん
            ・最優秀助演女優賞:樹木希林さん
            ・最優秀音楽賞:久石譲さん

第34回モントリオール世界映画祭・最優秀女優賞:深津絵里さん

第34回山路ふみ子映画賞・映画賞:李相日さん
           ・新人女優賞:満島ひかりさん

第23回日刊スポーツ映画大賞・作品賞
             ・主演男優賞:妻夫木聡さん
             ・主演女優賞:深津絵里さん

第35回報知映画賞・作品賞
        ・主演女優賞:深津絵里さん
        ・助演男優賞:柄本明さん

第84回キネマ旬報ベスト10・日本映画ベスト・ワン
            ・日本映画監督賞
            ・日本映画脚本賞
            ・助演男優賞

第65回毎日映画コンクール:日本映画大賞

第53回ブルーリボン賞・主演男優賞:妻夫木聡さん




テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
 2014_04_14




吉田修一さんの「横道世之介」

原作を先に読んで、映画を見ました。
どちらが先がいいのかな?
もしかしたら、映画を先に見たほうが良かったかも^_^;

いや、原作⇒映画⇒原作がBEST!!かな。

大学進学のため上京した世之介の一年間を、
現在と過去をリンクさせて描いている。

学生時代の友人達が、世之介を懐かしんで思い出し
人のいい世之介が、皆の記憶の中で生き続け…。

世之介の平凡な日々が、美しく、そして切ない…。

登場人物が、とても魅力的でした!
特に祥子ちゃん、好きでしたね。


横道世之介 BOOK

内容紹介(「文藝春秋」より)

大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。
愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、
様々な出会いと笑いを引き寄せる青春小説の金字塔。


映画化されました。

横道世之介 MOVIE

解説(「allcinema」より)

「南極料理人」「キツツキと雨」の沖田修一監督が
吉田修一の同名小説を映画化した感動の青春ドラマ。

大学進学のため田舎から上京してきた
真っ直ぐで心優しい青年“横道世之介”が、
周囲の人々と織り成す決して特別ではないけれど
かけがえのない青春の日々を、
ユーモアと80年代ノスタルジーを織り交ぜ、
心温まるタッチで綴る。

主演は「蛇にピアス」「苦役列車」の高良健吾、
共演に吉高由里子、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛。

長崎の港町で生まれ育った横道世之介、18歳。
この春、大学進学のために上京。

少々お人好し過ぎるものの、
明るく素直な性格で周囲の人々を魅了していく。

そんな世之介は、入学式で出会った倉持一平や
同級生の加藤雄介らと友情を育む一方、
年上の女性・片瀬千春に片思いをしたり、
あるいはお嬢様の与謝野祥子との間に
淡い恋が芽生えたりと大学ライフを謳歌していくのだが…。


沖田修一監督作品、何気ない心情表現が見事です。
本作でも、登場人物が生き生きと描かれ
とても面白く、そして心が揺さぶられました。

Cast絶妙でした。
原作を読んだイメージでは、私の中ではどちらかというと
池松壮亮さんが世之介だったのですが…
高良健吾さんの世之介、ナイスキャスティングでした。
さすが、沖田監督。

吉高由里子さんの祥子ちゃんもとてもキュートで
大人になった祥子さんとの演じ分けが、心にぐっときました。




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 2014_04_04




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