伊坂幸太郎さんの「アイネクライネナハトムジーク」



ここにヒーローはいない。 さぁ、君の出番だ。

明日が待ち遠しくなること間違いなし!
ごく普通の人たちが巻き起こす、小さな奇蹟の物語。


奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、
他力本願で恋しようとする青年、
元いじめっこへの復讐を企てるOL…。

情けないけど、愛おしい。
そんな登場人物たちが作り出す、数々のサプライズ!!

伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!
                       ―帯紙より―




アイネクライネナハトムジーク

解説(「ダ・ヴィンチNEWS」)より

この物語の始まりは、ちょっと変わっている。

本書には6つの短編が収録されているが
(そしてそれらはもちろんリンクしているのだが)、
冒頭の「アイネクライネ」は2007年、
シンガーソングライター斉藤和義の
新曲のために書き下ろされたものなのだ。
斉藤ファンを公言していた伊坂は、最初は作詞を頼まれたものの、
「詞は書けないけど、小説なら」と短編を書いたという。

斉藤がその短編を原案にして曲を作った。
それが「ベリーベリーストロング~アイネクライネ~」である。

本書を読んでこの曲を聴けば(あるいはPVを見れば)、
小説の世界がそのまま斉藤和義の歌として立ちのぼるのを
体感できるだろう。これぞコラボ、である。





本書は、斉藤和義ファンのYさんに薦められ
『私持っていますよ。読みますか?』の言葉に甘え
Yさんにお借りして読みました。
まずは、読後の感想を一言。

『私好みの物語ばかりで、とても面白かったです!!』

何を隠そう私も斉藤和義ファンのひとりなので、
(昨年はLIVEも行きましたよ(^_-)-☆)
斉藤さんらしき占い師の登場にニンマリ(^^)
斉藤さんの『ベリーベリーストロング~アイネクライネ~』を
聴きたくなりました♪


本書は、6つの作品から成る連作短編集です。
「アイネクライネ」
 仕事上のミスの罰ゲーム?で
 街頭アンケートをすることになったサラリーマンの
 ほんわかとした偶然の出会いの話。

「ライトヘビー」
 美容師の美奈子が常連客の香澄から弟を紹介され…
 顔も知らないふたりが電話だけでやり取りをすることに

「ドクメンタ」
 突然妻に逃げられた仕事熱心なサラリーマン
 自動車免許更新所でのある女性との出会いが
 落ち込んだ彼に希望をもたらす?

「ルックスライク」
 父親に似ているのが嫌で嫌でたまらない男子高校生
 あることがきっかけで、父親に対する気持ちに変化が?
 He is just like his father.

「メイクアップ」
 高校時代に自分をいじめたクラスメートと会社の取引で偶然出会い、
 同僚に言われるがままささやかな復讐を試みるOLの話。

「ナハトムジーク」
 ボクシングの元ヘビー級チャンピオンの回顧談─。
 6つの作品の総まとめにあたる物語。


*2015年本屋大賞9位受賞 *


ちなみに、
謎の男斉藤さんが1フレーズ100円で紹介していた曲は

♪FIRE DOG
『鎖を噛み切れ!首輪を振り払え!今すぐここから飛び込め!』

♪引っ越し
『あぁ、あんなに笑った日々を、まだあれから、僕は知らない。
 ねぇ、今君はどうしているの? 大きな街の風が吹くけど
 どう? 君は大丈夫? ねぇ、大丈夫?』

♪決断の日
『さよならを言う前に、もう一度だけ思い出してみたんだ。
 初めてのキスの日を、初めてお前を抱きしめた夜を』

♪空に星が綺麗
『口笛吹いて歩こう、肩落としている友よ。
 いろんな事があるけど、空には星が綺麗』

♪グッドモーニングサニーディ
『Oh yeah! 行こうぜ! もう準備ならできている。
 ホップ、ステップ、ウォームアップ、OH!NO!その次はジャンプだろ!
 「変わらないで」なんて、新しいこと望まぬ人よ、さようなら』

♪何処へ行こう
『僕等は愛とか恋とか、勝った負けたで忙しい。
 誰かが涙流したら、僕も泣いている振りをする。
 そのうち忘れてしまうさ、忘れちゃいけないことまで。
 誰かが何とかするだろう、そしてあなたは何処へ行く?』

♪グッドタイミング
『グッドデイ 出かけようぜ。
 グッドデイ 始めようぜ。
 新しい太陽、次の百年、今がグッドタイミング。
 始めようぜ、待っていたんだ、そう今がその時、絶好のタイミング』

♪リズム
『心は何で動くのだろう。 
 心はどうやって鍛えりゃいい。
 哀しみなんて吹き飛ばせ。  
 もうすぐ君の出番だぜ。
 もうすぐ君の出番だぜ』 


斉藤さんのCDを聴きたくなりました(^^♪



テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_06_05




伊坂幸太郎さんの「火星に住むつもりかい?」


『この状況で生き抜くか、もしくは、火星にでもいけ。』
『希望のない、二者択一だ。』

密告、連行、苛烈な取調べ。
暴走する公権力、逃げ場のない世界。
しかし、我々はこの社会で生きていくしかない。
孤独なヒーローに希望を託して―。

『あの、正義って何でしょう。』

らしさ満載、破格の娯楽小説!!




火星に住むつもりかい?

内容(「BOOK」データベースより)

住人が相互に監視し、密告する。

危険人物とされた人間は
ギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。

交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。

この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが…。

今年安全地区に選ばれた仙台でも、
危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。

こんな暴挙が許されるのか?
そのとき!全身黒ずくめで、
謎の武器を操る「正義の味方」が、
平和警察の前に立ちはだかる!





本書は第1部から第5部までの構成になっているのですが
1部~3部までにほとんどの頁をついやし(330頁)
4部は46頁、5部に至っては僅か20頁のみ!
でもそのバランスだからこそ終盤の緊迫感があったのかな!?

それにしても『平和警察』恐ろしい…。

第1部を読みながら、私の脳裏を過ったのは
テリー・ギリアム監督の『未来世紀ブラジル』
『未来世紀ブラジル』は、コンピュータによる国民管理が徹底している
仮想国ブラジルを描いたSF映画。
国民をコントロールしているという公権力(恐怖政治)が同じというだけで
その他の内容は,まるで違っているのですけどね…^_^;

本書は手放しで“面白い!”と言い切るのは気が引けるほど
集団真理や、極端な国家権力の恐怖を描いており
読後も、もやもやとした不安が残ってしまう…。

でも、そうは言っても、面白かったことに変わりありませんけどね(^_-)-☆

伊坂ワールド、満喫出来ました(^_^)v





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_05_07




伊坂幸太郎さんの「砂漠」


『砂漠に雪を降らせてみよう』

「大学の一年間なんてあっという間だ」
入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。
学生生活を楽しむ五人の大学生が、
社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で
超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、
まばたきする間もなく過ぎゆく日々を送っていく。

『パワーみなぎる、誰も知らない青春小説』
               ~帯紙より~




砂漠

内容(「BOOK」データベースより)

入学した大学で出会った5人の男女。

ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、
捨てられた犬の救出、超能力対決…。

共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、
それぞれ成長させてゆく。

自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、
それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代。

二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、
爽快感溢れる長編小説。




大学生活を描いている小説なので
タイトルから、大学生が砂漠に行ってボランティアでもする?
勝手にイメージして読み始めましたが
やはり伊坂作品、期待を裏切らず面白かったです。
(砂漠でボランティアではなかったけど…^_^;)

中心となる5人のキャラクターが凄く良くて
ストーリーテラーの僕こと北村は、一見冷静そうだけど
仲間に巻き込まれたことで?
無謀なことにも首を突っ込む性格に変わっていき

理屈っぽい西嶋、最初は苦手キャラでしたが
読後には、一番のお気に入りキャラになっていたり

軽薄そうな?鳥井が、思いのほか骨太のいいやつだったり

おとなしい南さんもいい意味で変わっていて(超能力者)

絶世の美女!藤堂も、一見クールに見えるけど
内面は人情に厚い、等々

伊坂さん、キャラクター設定&描き方が上手い!流石です!


本文中に引用されている
サン=テグジュペリの『人間の土地』よりの言葉

『人間にとっての最大の贅沢とは、
 人間関係における贅沢のことである』

本書は、そんな人間関係の贅沢が描かれた
ステキな物語でした。





テーマ : 最近読んだ本    ジャンル : 本・雑誌
 2015_05_02



伊坂幸太郎さんの「バイバイ、ブラックバード」


「バイバイ、ブラックバード」だいぶ前に読んだのですが
内容をまるで覚えていなかったので再読しました。
(実は…未読本だと思い図書館で借りてしまい…^_^;)


星野一彦の最後の願いは
何者かに〈あのバス〉で連れていかれる前に
五人の恋人たちに別れを告げること。

そんな彼の見張り役は「常識」「愛想」「悩み」
「色気」「上品」これらの単語を黒く塗り潰したマイ辞書を持つ
粗暴な大女、繭美。

読みながら、繭美がマツコデラックスさんの姿に!?

1話での繭美は、かなり強烈で厭味な女なのですが
2話、3話と読み進めていくうちに印象が変わっていく。



バイバイ、ブラックバード

内容(「BOOK」データベースより)

太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から
想像を膨らませて創った、まったく新しい物語。

1話が50人だけのために書かれた「ゆうびん小説」が、
いまあなたのもとに。




どうとでもとれるエンディングでしたね
結末は読者にお任せ?

〈あのバス〉に乗るとどうなるかも謎のままなので
えーっ!星野はどうなるのー?と叫びそうに^_^;


読んでいる最中は、かなり夢中になって頁を捲っていましたが
最後に謎が残ってしまったのが不完全燃焼した感じです。

でも、それでも『面白い!』と思える伊坂作品
やはりスゴイです!





テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
 2014_10_19



伊坂幸太郎さんの「ガソリン生活」


本書は“なんと車が語り手です!”

緑のデミオが主人公?主人車…?
デミオの視点で物語は進んでいくのですが
その描き方が凄くいい!!

車&映画&ガンダム好きの方が読むと
おもわず“クスリ”っと笑えるシーンがあったり
伊坂作品とのリンクも…ファミレスのシーンで
『オー!ファーザー』の由紀夫と母&父4人が登場!
違う角度でも楽しめる作品でした。

内容も緻密に構成され
場所・時系列がバラバラのエピソードを
最後にカチリと当て嵌める描写は流石ですね!

そして、車&人間の心情表現が実に上手い!!

エンディングシーンも、“あ~良かった~”って思え
爽やかな読書Timeを過ごすことが出来ました(^^)


ガソリン生活

内容(「BOOK」データベースより)

実のところ、日々、車同士は
排出ガスの届く距離で会話している。

本作語り手デミオの持ち主・望月家は、
母兄姉弟の四人家族(ただし一番大人なのは弟)。

兄・良夫がある女性を愛車デミオに乗せた日から物語は始まる。

強面の芸能記者。

不倫の噂。

脅迫と、いじめの影―?

大小の謎に、仲良し望月ファミリーは巻き込まれて、さあ大変。

凸凹コンビの望月兄弟が巻き込まれたのは
元女優とパパラッチの追走事故でした―。

謎がひしめく会心の長編ミステリーにして幸福感の結晶たる、
チャーミングな家族小説。



登場する全てのキャラクターや会話が
ちゃんと意味を持っていて
誰ひとり(車1台)無駄なキャラは無いです。
語りは絵本ぽい!?けど(車が語りなもんで…)
内容は長編ミステリー。

出てくるピースを当て嵌めながら推理出来る作品
“後だしジャンケンのようなことは無いので!?”
安心して推理出来ますよ(^_-)-☆





テーマ : 読んだ本の紹介    ジャンル : 本・雑誌
 2014_10_01




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